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研究ノート
老人健診受診状況別にみた高血圧患者の受療状況の検討
著者: 垣内博成1 垣内孝子1 松原勇1 鏡森定信1 成瀬優知2 中川秀昭3 河野俊一3 吉居富美子 小谷悦子
所属機関: 1富山医科薬科大学保健医学講座 2富山医薬大保健医学 3金沢医科大学公衆衛生
ページ範囲:P.35 - P.37
文献購入ページに移動近年,高齢化社会の進展と共に増え続ける医療費は,大きな社会問題となっている.その対策として,3大成人病の克服ならびに老人医療費の抑制に目が向けられている.しかし,様々な努力にもかかわらず医療費は毎年1兆円程度の伸びを示し,平成元年度には20兆円に達する勢いである.
1982年Yordiらは,サンフランシスコのある地区において,包括的なコミュニティケアサービスの一環として,中高年者向けの医療を受けた群で1日あたりの費用が低く,それは主に在宅ケアと連携した医療の提供による費用の低下によるものであったと報告している1).
日本では,昭和58年より国民保健の向上および老人福祉の増進を目的とした老人保健法が施行された.その中で,老人健診は慢性疾患の早期発見,早期治療を具現するものとして重要な役割を占めている.今回我々は,この老人健診の評価の一つとして,老人健診と医療の関連について検討した.すなわち,老人健診受診状況と医療の実態を示す一つの指標である,国民健康保険診療報酬明細書(レセプト)の記載事項との関係を,外来治療中の高血圧患者において調査した.
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