文献詳細
文献概要
保健婦活動—こころに残るこの1例
当事者ぬきの支援計画の空回りで学んだこと
著者: 中島歌与子1
所属機関: 1佐賀県佐賀保健所
ページ範囲:P.52 - P.52
文献購入ページに移動前任者からAさんを引き継いだのは,Aさんの夫が1カ月前に軽い脳梗塞で入院(Aさんと同じ病院の内科)し,近くに住む次女がAさんの面倒をみている頃であった.ある日次女から次のような内容の電話があった.「父は現在入院中であるが,父が退院してきても母と一緒に面倒をみることはできない.これまで父には何一つしてもらっていないし,苦労ばかりさせられた.どこか2人一緒に入院できるところを紹介して欲しいと市役所の福祉事務所に相談に行ったが,3年は待たなければならないと言われた.2人一緒に入院させられないなら父だけでも入院させたい.どうしても父の面倒はみたくない.何とか助けてください」泣きつくように頼む次女は精神的にも不安定になっており,一方的に話された.
掲載誌情報