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特集 行動科学—その健康問題に果たす役割
エイズへの行動科学的アプローチ
著者: 宗像恒次12
所属機関: 1筑波大学体育科学系健康管理学 2WHOエイズ世界対策社会・行動研究委員会
ページ範囲:P.685 - P.690
文献購入ページに移動エイズに関する行動科学的研究のグローバルイニシアチーブをとるWHOエイズ世界対策社会・行動研究委員会では,1990年度研究計画のレビューを行った際,これまでの行動科学研究の目標を4つに分けた1).すなわち,(1)リスク行動とその特性を明らかにすること,(2)リスク行動グループにおけるリスクアウェアネスを高めること,(3)行動変容の促進と制約要因を明らかにすること,(4)HIV/AIDSへの社会的対応,である.
(1)から(3)については,WHO事業として自ら開発した世界共通の調査票によって,日本を含め51カ国で一般住民を対象にエイズに関する知識,態度,信念と行動についての調査(KABP)が進められてきている.また他に,性パートナー関係(36カ国),ホモセクシュアルのエイズへの対処行動(115カ国),薬物使用者と感染リスク(22カ国),若年者に関するKABP(11カ国)についても調査が実施され,それらの研究成果がエイズに対する国内的,国際的対策づくりに活用してきているところで,これらを含め(1)から(3)における世界各国の研究は次のような結果を見いだしている.
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