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雑誌目次

雑誌文献

公衆衛生55巻12号

1991年12月発行

雑誌目次

特集 廃棄物処理—公衆衛生の課題

廃棄物処理と公衆衛生

著者: 山中和

ページ範囲:P.831 - P.834

◆はじめに
 1945年に戦争が終わり,厚生省を中心に公衆衛生行政の分野が急速に拡大した.大学の医科系分野では,新たに公衆衛生学講座が順次開講されていった.公衆衛生は主として疾病予防と健康を増進する医学として登場し,さらに健康と環境の関連を究めて保健衛生に適した生活環境の向上を目的とする科学として,環境衛生分野が拡大されていった.
 1950年頃,環境衛生の施策として最初に取り.上げられたのが,地域社会の住民活動として「蚊とはえのいない生活」を奨励,支援することで,疾病の予防と衛生的な生活を目標に全国的に展開された.やがてこの運動は衛生害虫の駆除から地域の生活改善事業へと発展し,水洗化の普及と共にし尿やごみの衛生的処理が水道事業と並んで重要な事業となった.
 1954年「清掃法」が施行され,市街地を中心に特別清掃区域が設けられ,その地域の汚物(し尿とごみ)の処理が行われてきた.当時はし尿処理に重点が置かれ,し尿処理施設と浄化槽の整備が現在まで,計画的に進められてきた.し尿はごみと異なり1人当たりの発生量も内容もほとんど変わらず,処理技術の進歩に併せて計画的に事業を進めてゆくことは容易であった.

廃棄物処理と人間の環境

著者: 滝澤行雄

ページ範囲:P.835 - P.838

◆はじめに
 近年,科学技術の著しい進歩および社会活動の多様化に伴い,従来にもまして多種多様の廃棄物が排出されるようになった.本来,廃棄物は,人間の活動に伴い必然的に発生し,最終的には自然の浄化力によって還元される.今日のように,人口の都市集中や生活の利便性は,その処理を,環境の受容能力に委ねきれなくなってきた.とりわけ,プラスチック,水銀電池等の処理困難な廃棄物の増加,ごみ焼却に伴うダイオキシンの発生などは,国民の関心ないし不安感を高めており,有害廃棄物の取り扱いが新たな課題となっている.
 廃棄物の処理は,伝染病予防対策などの公衆衛生対策の一環として発達してきたが,近年,国民生活の快適環境の確保といった人間環境の保全対策の一つとして位置づけられている.

都市づくりと廃棄物処理

著者: 高月紘

ページ範囲:P.839 - P.842

◆都市廃棄物
 都市活動に伴って発生する廃棄物は,現在,どのような状態になっているのであろうか? ここでは,比較的,情報が整理されている大都市を中心にその実態を概説する.いわゆる12大都市と呼ばれる政令都市が,1989年に処理・処分を行った一般廃棄物の量は,表のようになっている.
 ここで注目したいのは,各都市が取り扱うごみ量のうち,家庭から排出されるものは,一人1日700〜800g程度であるが,都市内にある事業所などから持ち込まれる分が相当量あるので,結局全体としては一人1日1,300〜1,400gの発生量となっている.最近,とくにこの事業系一般廃棄物の量が急増していることが,大都市のごみ処理事情をひっ迫させている大きな原因となっている.

廃棄物問題から要求される循環型社会システム

著者: 田中勝

ページ範囲:P.843 - P.847

◆世界の行動目標「資源保全」
 毎年サミットが開かれ,先進諸国の首脳が集まって世界の平和と繁栄のために国際秩序の構築を目指して話し合われている.1991年のサミットはロンドンで開かれ,経済宣言が発表された.いくつかの大きな柱の一つは「環境」である.その中で「国際社会は,今後10年間に環境面での重大な挑戦に直面する.環境の管理は,引き続き優先課題である.我々の経済政策は,この惑星の資源の利用が維持可能なものであり,現在および将来の両世代の利益を保護するものであることを確保すべきである」と述べている.1979年の東京サミットでは,石油の消費・輸入の上限目標を設定し,石油を始め天然資源の保全を世界の行動目標とした.これが世界の最上位の計画目標と位置付けられる.1989年のフランス・アルシュのサミットでは,地球環境の保護が宣言文に載り,その後毎年環境問題が大きく取り上げられ扱われている.このように世界で最も重要な課題の一つは「環境問題」であり,特に「資源の保全」が大切になったことが明確になってきた.

暮らしのエコロジー「ごみの減量化」

著者: 松田美夜子

ページ範囲:P.848 - P.850

◆缶のポイ捨てで点灯10.6時間の電気の無駄
  私はいつも大きな革のカバンを持ち歩いている.中身は,空き缶と空きびん.捨ててしまうのはかわいそうな私の大切な宝物である.
 この春,学校を出たばかりの若い人たちに「地球を磨く」をテーマに話をした.350名収容するホールは満席.企業の新入社員教育である.私は缶を二つ取り出してたずねた.

大阪府の産業廃棄物対策の現状と課題

著者: 倉内喜由

ページ範囲:P.851 - P.853

◆はじめに
 大阪府域においては,わが国の総面積377,727km2の0.5%のエリアに,総人口の7%に当たる873万人の人口と全国の8%に当たる54万カ所の事業所が集積し,活発で密度の高い都市活動,事業活動が展開されている.これらの活動に伴って排出される産業廃棄物は,昭和62年度では2,207万トンに上っており,10年間で1.5倍に増加している(図1).
 一方,高度に土地利用が行われている府域においては,最終処分場をはじめとした各種の処理施設の設置が極めて困難となっている.
 本稿では,以上述べたような府域の状況を踏まえて行ってきたこれまでの産業廃棄物対策の現状を紹介するとともに,今後の課題を提起したい.

伊達市におけるごみ処理有料化について

著者: 加藤政憲

ページ範囲:P.854 - P.857

◆はじめに
 最近,「地球にやさしい環境づくり」という言葉がよく聞かれる.地球上に住むすべての生物は,それぞれに適した環境がなければ,生き続けることができない.動物にも植物にも生存してゆくためにはきれいな水と空気が不可欠であり,あらゆるものの生命の源である.それでは,水や空気が汚れてしまったならどうなるのであろうか.今,人類は,冷静に考えてみなければならない時である.
 科学や文化の発展に人類は夢を賭けてきた.長い間,研究と努力を重ね,人は素晴らしい技術を開発し,生活の中に取り入れてきた.反面,先進地といわれる各国において,「廃棄物の処理」という厄介な問題を抱えてしまった.そして,先進国のみならず,これから発展しようとしている国々まで,巻添えにしようとしている.
 人間の欲望は,留まるところを知らない.さらに便利なことを求め続ける.昔,月の世界に足を踏み入れることができたのは,漫画の世界の中でしかなかった.しかし,人類は漫画の世界を現実のものにした.現代社会において,「人間の頭の中で想像したり考えたりしていることの多くは,10年度に実現可能」と,何かの本で読んだ記憶がある.それだけ,自然科学分野の基礎研究が進んだということであろう.

松戸市のごみ処理の現状と課題

著者: 一色輝雄

ページ範囲:P.858 - P.861

◆はじめに
 松戸市は千葉県の北西部に位置し,江戸川を境に東京都と埼玉県に接し,都心から20km,電車でわずか30分の通勤圏にある.
 首都東京という巨大都市に密着した立地条件に加え,活発な区画整理事業の推進,大規模な公団住宅の誘致,常磐線の複々線化・千代田線の開通等,交通網の整備などが相まって急激な人口増加を示し,現在45万人を超える県下有数の大都市に発展している.
 人口が増加するに従い,市民意識や価値観の多様化などで,新たな行政課題が求められ,昭和52年に松戸市長期構想が策定され,21世紀を展望した将来都市像「文化的でみどり豊かな住みよい活気ある都市」を目指した計画行政を積極的に推進している.
 市民生活に直結した清掃行政については,「快適で住みよい暮らし」を施策の体系に掲げ,ごみの排出から収集・最終処分までのトータルシステムを考えた,松戸市一般廃棄物処理基本計画を策定し,住みよい地域社会と清潔で快適な生活環境のまちづくりの実現に向けて積極的な事業の推進に努めている.

廃棄物処理行政の現状と課題

著者: 浜田康敬

ページ範囲:P.862 - P.865

◆急増するごみ
 平成元年度における全国のごみの排出量は,約5千万トンと,過去最高を記録した昨年度を大きく上回った(図1).昭和61年度から平成元年度までの4年間では663万トン増加し,これは九州地方と四国地方の合計の年間排出量にほぼ相当する.また,ごみの比重を0.3とすると東京ドーム(容積124万m3)約135杯分に相当する.
 都道府県別に排出量の増加率をみてみると,9県で5%以上の増加率を示している(図2).

地域リハビリテーションと機能訓練事業 パネルディスカッション:地域リハビリデーションとネットワークづくり・3

私のネットワークづくり・2

著者: 山本和儀 ,   山本いま子

ページ範囲:P.866 - P.871

 浜村「次は大東市の山本和儀先生です.大東市は日本で一番コンパクトな形で地域リハビリを実践している地域です.ここでは子供から老人まであらゆる疾患を包含しながら,しかも市行政・住民の皆さんと共有した形で実践しております」.

現代の環境問題・21

大気汚染—多環芳香族炭化水素の発生と生体影響

著者: 松下秀鶴

ページ範囲:P.872 - P.875

●環境化学発癌関連物質としての多環芳香族炭化水素(PHA)の重要性
 PAHとは2個以上のベンゼン環を有する炭化水素の総称で,これに属する化合物の種類はかなりな数にのぼる.環境中には多種の発癌物質や変異原物質が存在するが,これらのうちPAHほど古くから注目され続けてきた物質群はない.これは次の理由などによると考えられる.
(1)職業癌の最初の報告(1775年)は,石炭煤にさらされる煙突掃除人の陰のう癌についてであり,実験的化学発癌の最初の成功(1915年)はコールタールについてであった.後年,石炭媒とコールタールには比較的多量のPAHが含まれることが明らかとなった.

特別寄稿

わが国における感染症の情報システムの沿革・3—感染症情報システムの現状と将来

著者: 大橋誠 ,   宮村紀久子 ,   倉科周介

ページ範囲:P.876 - P.878

 感染症に対する世人の関心が近年とみにうすらいだかにみえるのは,古典的な感染症が病気という災害全体の中で占めていた規模と危険性が大幅に減少したためで,ごく自然な成り行きである.だが繰り返していうように,その結果として感染症とその対策を軽視する風潮が広がるのは感心できない.感染症が制圧されたのは,決して水も漏らさぬ計画性をもった対策だけの成果ではないからである.むしろ一見無関係にみえる社会構造の変化が連動して,感染症の退潮という好結果をもたらした可能性も大きい.だから社会が感染症との間で水を開けることのできた現在は,感染症を含めた疾病対策の再検討に着手する最適の時期といえるのではなかろうか.

調査報告

群馬県の一般健康住民におけるA型肝炎抗体保有状況

著者: 田島貞子 ,   石倉健二 ,   中村忠義

ページ範囲:P.884 - P.886

●はじめに
 糞口伝染を主要伝播様式とするA型肝炎ウイルス(以下HAV)の感染は旧来,不顕性感染または,軽症例が多い学齢期前後がピークであること1)が知られているが,近年,わが国においては衛生状態の向上により,感染の機会が極端に減少し,A型肝炎抗体(以下HA抗体)を保有する世代の高年齢化が進んでいると言われている2,3)
 一方,A型肝炎の患者発生は年次による変化4)はあるが,全国的にみると地域や施設での流行例や,散発発生例が報告されており,年齢的には成人層での発生頻度が高いとの報告がある5)
 一方,1987〜88年,群馬県におけるA型肝炎の疫学調査においても,20〜40歳の成人層における発生が多いとの成績を得た6)
 そこで今回,この成人層における患者発生の背景を血清疫学的に知ることおよび,群馬県内におけるHAVの浸淫状況調査等を目的として,1989年6月に年齢区分別に採血した血清について,HA抗体保有状況調査を行ったので報告する.

慢性関節リウマチと環境因子の関係—日本各地における悪化の訴え率の季節変動について

著者: 滝沢健司 ,   島井哲志 ,   田中正敏

ページ範囲:P.887 - P.889

●はじめに
 一般に気象変化にともなって生じる疼痛は天気痛と呼ばれ,関節リウマチ患者の関節痛にこの傾向が著しいとされている1).実験的には,人工気象室を用いて慢性関節リウマチの諸症状を検討し,気温,湿度,気圧,風速などの個別の気象条件の変化では影響は少なく,これらの組み合わせ,特に湿度の上昇と気圧の低下の組み合わせが著しく症状を悪化させることが報告されている2)
 わが国は,北海道から沖縄まで南北に長く,本州でも日本海側と太平洋側で気候が異なるという特徴をもっている.また,高温多湿で降雨量が多く,移動性の低気圧が頻繁に通過するという地域である.したがって,それぞれの地域の多様な気候特性に応じて,慢性関節リウマチの症状にも多様な変動がみられることが予想される.しかし,これまでは,一般に慢性関節リウマチの症状が梅雨期と冬期に悪化することを指摘されているに過ぎず3),地域差については明らかでない.
 ここでは,慢性関節リウマチと環境因子との関係を検討する目的で,全国を典型的な気候区に分け,リウマチ友の会会員の協力を得て調査を行い,各気候区における症状悪化の訴え率の季節変動を分析した.

結核の集団感染に関する調査研究—中学生のツベルクリン反応検査値の検討

著者: 駒井惠美子 ,   美馬一雄

ページ範囲:P.890 - P.894

●はじめに
 社会全般の生活の向上,抗結核剤の開発により,結核患者は激減しているが,結核に未感染の若年者の増加に伴い,結核患者発生時に集団感染の報告が散発している1)
 現在,結核感染判定の有無は,ツベルクリン反応テスト(以下ツ反)が唯一の方法である.わが国では,乳幼児期のBCG接種率が高く,さらに小学1年,中学1年にツ反検査,BCG接種が行われている.中学生になるとツ反陽性率が高く,結核患者発生時に,感染の有無をツ反検査で判定するのは難しい.
 最近,結核集団感染の報告2)のあった中学2年生を対象に,患者隔離後実施した定期外ツ反検査値を資料とし,同対象が中学1年時実施した定期ツ反の検査値と比較検討した.

エスキュレピウスの杖

(21)ローマ・服装・髭・芝生

著者: 麦谷眞里

ページ範囲:P.880 - P.881

1.エスキュレピウスの像
 この連載の第4回で,そのうちバチカン美術館に行って,エスキュレピウスの像の写真を撮って,この欄に掲載する,と書いたが,どうも,それは実現できそうにない.前回も書いたように,1991年中は,もう休みをとってローマに行く余裕がない.したがって,残念ながら,約束を果たせないので,この場を借りて謹んでお詫びする.第4回を書いていたころは,まだイタリアが担当だったので,まあ,そのうちにローマに行くだろう,とたかをくくっていた.ヨーロッパに住んでいたら,ヨーロッパ各地をあちこち観光に出かけるかというと意外にそうでもないのである.女房も子供たちもそれぞれに生活があるので,家族4人いれば,この4人の休みをうまく合わせるのが第1容易ではない.第2に予算の問題.4人で移動するとなると,あたりまえのことだが,座席は4ついるし,ホテルは二部屋必要である.そうでなければ,大きな部屋を提供されるが,これは,言うまでもなく高い.第3に,時期の問題.日本でも盆と暮,それにゴールデン・ウイークは,道路も交通機関も混雑する.同様な時期がヨーロッパにも存在していて,イースターとかクリスマスは,およそ混みそうもないところまで混んでいる.

保健婦活動—こころに残るこの1例

高度の聴力障害者を両親にもつ難聴児へのかかわり

著者: 小路玉代

ページ範囲:P.882 - P.882

 子供の心身の成長発達のためには,その子の両親や周囲の人達のかかわりが大切である.特に,言葉の獲得は,生まれてからの家族の会話や児への言葉かけが基礎となる.今回の事例M子は,先天性の難聴児で,しかも両親は,耳に障害があり,言葉が不自由なため,音や言葉の刺激が極めて少ない環境にあり,他の子供達に近い環境づくりを目指し,地域の人達と一緒に支援した事例である.

地域の中で育つT君との関わりの中で感じたこと

著者: 鈴木千佳子

ページ範囲:P.883 - P.883

 T君は,在胎期間25週と6日,体重800gという超未熟児で,この世に生を受けた.呼吸困難,徐脈,チアノーゼ,新生児けいれん等があり,人工呼吸器を3カ月間使用していた.
 私が,T君と初めて会ったのは,T君の住んでいるS島の担当になったばかりの頃だった.妹の育児相談に,両親と一緒に来ていたT君は,月齢は,2歳10カ月になっていたが,体格も小さく,まだ一人立ちがやっとで,歩けず,言葉も「マンマ」が言えるのみ,といった状態であった.8カ月になる妹を見つめている,大きな目が印象的であった.

発言あり

エイズの日

著者: 加藤竺子 ,   高杉豊

ページ範囲:P.829 - P.830

「エイズ蔓延に知恵と努力を」
 燃えるような生命への執念を残しながら,いくつかの若い命がHIV感染のために消えていった.
 そのやるせない悲しみと故人への思いを,一枚一枚のキルトに込めてつづられた,エイズ患者の思い出のキルトが展示され,多くの関係者や市民に,強い感動を与え続けている.「メモリアル・キルト・イン・フクオカ」というこのユニークな展覧会は,「The Names Project」のメンバーの来日を機会に,エイズ・キャンペーン全国ツアーの皮切りとして,市内のデパートの展示場で開かれたが,京都の染色家斉藤洋氏が,1988年,アメリカでエイズに関係する悲しみのキルト・グループの方との出会いにより,エイズ禍の社会問題を救うためのキャンペーンとして,海を越え,多くのボランティアの方々の共感を集めながら,“メモリアル・キルト日本の旅”の実現になったと聞く.

保健行政スコープ

労働省の職業がん対策

著者: 椎葉茂樹

ページ範囲:P.896 - P.899

●はじめに
 昭和56年以来,がんは死因の1位を占めているが,平成元年のがん死亡者は21万人で,これは国民の4人に1人ががんで死亡する計算となり,働き盛りの年齢層から高年齢層(35〜79歳)の死亡者の3分の1を占めている.また,がん治療に使用される医療費は1兆3千億円にものぼり,その予防対策はわが国の衛生行政の中でも最も重要な課題の一つである.
 がん発生の直接的な原因は,ATLなど一部のウイルス性腫瘍を除いて,現在のところ確定されているものは少ないが,遺伝子などの宿主要因,生活習慣などの環境要因等に関する研究が進められており,次第に明らかにされつつある.中でも職業がんは古くから研究されており,また発生因子が職業と密接な関係にあるため予防可能ながんとして知られている.
 本稿では,労働省の実施している化学物質を中心とした職業がん対策の概要を紹介する.

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基本情報

公衆衛生

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1170

印刷版ISSN 0368-5187

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