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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生55巻12号

1991年12月発行

文献概要

現代の環境問題・21

大気汚染—多環芳香族炭化水素の発生と生体影響

著者: 松下秀鶴1

所属機関: 1静岡県立大学

ページ範囲:P.872 - P.875

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●環境化学発癌関連物質としての多環芳香族炭化水素(PHA)の重要性
 PAHとは2個以上のベンゼン環を有する炭化水素の総称で,これに属する化合物の種類はかなりな数にのぼる.環境中には多種の発癌物質や変異原物質が存在するが,これらのうちPAHほど古くから注目され続けてきた物質群はない.これは次の理由などによると考えられる.
(1)職業癌の最初の報告(1775年)は,石炭煤にさらされる煙突掃除人の陰のう癌についてであり,実験的化学発癌の最初の成功(1915年)はコールタールについてであった.後年,石炭媒とコールタールには比較的多量のPAHが含まれることが明らかとなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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