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発言あり
働きやすい職場環境
著者: 日下幸則1 土井道子2 中明賢二3
所属機関: 1大阪大学医学部環境医学教室 2東京都東村山保健所 3労働科学研究所労働衛生・病理学研究部
ページ範囲:P.73 - P.75
文献購入ページに移動産業保健科学,労働医学の分野では,職業上の有害因子,交絡因子が何であるかを明らかにし,障害発生の機構を解明すると同時に一次予防の指針,介入のための方策を得ることが求められる.わが国にあっては,とりわけさまざまな職業病が噴出した高度経済成長の時代以来産業医学は勤労者の健康を守るために貢献してきた.
一方,わが国を含む先進諸国では癌や心・脳血管疾患が増加し,これらの原因やリスクファクターが,喫煙や飲酒などの個人の生活習慣にあることが明らかにされている.したがって,個人が産業人であるか否かを問わず生活病にならないために生活習慣を改善すること,良いライフスタイルを守ることが第一であると考えられている.このように,癌や成人病,うつ病などの精神疾患をもたらすような個人の健康習慣のあり方,すなわちライフスタイルは,産業保健スタッフの努力が傾注される,一次予防の格好な対象となっている.トータルヘルスプランという,スポーツや心理相談で積極的に健康を増進しようという動きも進められている.
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