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特集 保健医療ソーシャルワーク
家族への医療ソーシャルワーク—援助技法としての一人造形法の試み
著者: 浅野正嗣1
所属機関: 1刈谷総合病院医療社会事業科
ページ範囲:P.171 - P.175
文献購入ページに移動医療機関における相談援助の対象の範囲は,患者個人のレベルからその上位概念である家族,地域,社会レベルへと広がりをもって,日々の臨床場面で援助活動が繰り広げられている.その中でも,直接的援助としての家族援助の形態は,その方法論において,めざましい進展をみせてきている.医療ソーシャルワーカー(以下MSWと略す)と家族の出会いは,いうまでもなく日常頻繁に行われている.従来からよく話題になったアルコール依存症の家族や慢性疾患の家族,情緒障害児の家族といった範囲から,最近では,痴呆性老人を抱えた家族とか難病患者の家族,末期患者の家族などといった,幅広い領域の家族が相談室を訪れる.しかし,家族との出会いといっても,そこで交わされる話の内容はさまざまである.比較的短時間で解決のできるような軽い問題から,解決には長時間を要し,あるいは軽減することさえできるかどうかといった深刻な問題を抱えた事例までという具合いである.
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