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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生55巻3号

1991年03月発行

文献概要

現代の環境問題・12

食品汚染—加熱,調理におけるがん変異原物質

著者: 菊川清見1 加藤哲太1

所属機関: 1東京薬科大学

ページ範囲:P.183 - P.187

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●はじめに
 がんの発生には,多くの環境因子が関与しているが,特に食物がその大きな部分を占めていることが,疫学調査などから示唆されている(図1)1).食品中には多種のがん変異原物質が含まれていることが明らかになってきており,これらは,自然食品に含まれるもの,カビ毒(マイコトキシン),前駆物質の組合せによって体内で生成するもの,加熱,調理によって生成するもの,食品添加物,および嗜好食品に存在するものに分類できる.これらのうち,食品を加熱,調理することによって生成するがん変異原物質について概説する.
 加熱,調理によって食品に生じるがん変異原物質として,現在明らかになっているものは,多環芳香族炭化水素化合物,ニトロ多環芳香族炭化水素化合物,ヘテロサイクリックアミンおよびニトロソアミン類などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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