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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生55巻5号

1991年05月発行

文献概要

特集 学齢期の子供と現代社会

高層住宅と子供

著者: 織田正昭1 日暮眞1

所属機関: 1東京大学医学部母子保健学教室

ページ範囲:P.312 - P.316

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■はじめに
 大都市の高層のオフィスビルに押されるように近年,大都市周辺地域で高層集合住宅が急速に増えている.狭い国土に加えて,都市機能の集中化,人口の都市圏への集中とそれに伴う地価の高騰,家族形態の変化などわが国の諸事情からすれば,住居の高層化は流れとしてはある程度自然なのかもしれない.最近の新聞や雑誌などの住宅の宣伝広告を見ていると,20階,30階といった高層住宅の宣伝も目に入る.先頃,東京都内には40階,高さ120メートルの超高層マンションも出現した.わが国の建築技術からすれば,超々高層住宅も可能であろう.実現の可能性は別にしても,いくつかの建設会社から高さ1,000メートル,2,000メートル,4,000メートル(何と富士山よりも高い!)といった驚くべき超々高層の人工居住空間のアイデアも出されている(表1).しかし現在建てられている高層住宅は,高さからみればせいぜい100メートル,200メートルであるから,高層という物理的条件が直接的に人体に影響を及ぼすなどとは,少なくとも現段階では考えにくい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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