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活動レポート
高校生に対する「禁煙講話」の効果について
著者: 二里幸夫1 菅生修1 重藤和弘1 竹本泰一郎2 水久保真弓2 沼冨美子2 内田由佳里2 松園朱實2 坂下照代2 平山郁香3 松本文子3
所属機関: 1長崎県福江保健所 2長崎大学医学部公衆衛生学教室 3長崎県立五島高等学校
ページ範囲:P.321 - P.324
文献購入ページに移動肺癌による死亡率は年々増加しており,近い将来には胃癌を抜いて部位別の癌死亡率の第1位となることが予測されている1).特に長崎県は,昭和62年・63年ともに肺癌による死亡率は全国で第2位であり2),肺癌対策が急務であると考えられる.
肺癌対策としては,胃癌対策と同様,早期発見・早期治療をめざした検診がこれまで各地域で実施されてきている.その有効性については,いまだ多くの議論がある3〜5).したがって,肺癌の予防としては禁煙教育による一次予防の重要性が叫ばれ6,7),全国各地でさまざまな禁煙教室が開催されている.しかし,それらの報告によると,すでに喫煙習慣を持っている喫煙者に対して禁煙教育を実施しても,それにより行動変容を起こさせることは容易でないことがうかがわれる.
成立した行動様式を変容させることが,かなりの困難を伴うことを考慮すると,すでに喫煙習慣を有しているものを対象にするよりも,まだ喫煙習慣を獲得していない若年層を対象に禁煙教育を実施することがより有効であることが考えられる.
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