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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生55巻8号

1991年08月発行

文献概要

現代の環境問題・17

環境汚染—ダイオキシン

著者: 樫本隆1

所属機関: 1摂南大学薬学部

ページ範囲:P.558 - P.561

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1.はじめに
 環境における有害物質とは,人工的に生産され環境に放出された化学物質および様々な環境要因によって変質・分解を受けた物質が,人間を含めた生物に有害な影響を及ぼすものを指している.その人工化学物質は数百万種を超え,その中で最も毒性が強いのが2,3,7,8-Tetrachlorinated dibenzo-p-dioxin(TCDD),いわゆるダイオキシンと言い,これと類似の毒性を示す.
 Polychlorinated dibenzo-p-dioxins(PCDDs)75種,Polychlorinated dibenzofurans(PC-DFs)135種,PCBs209種をダイオキシン関連物質に含めている.特にPCBsのうちCoplanar PCBs(Co-PCBs)4種を含めた18種は,強毒性を示すために重視されている(表1)1)
 これらの物質は様々な発生源から非意図的に環境に放出され,水,空気そして食物連鎖を通じて,最終的に人体を汚染している.現在までに明らかにされた汚染の実態と毒性評価の問題点について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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