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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生55巻9号

1991年09月発行

文献概要

発言あり

日本の風土

著者: 長尾立子1 増田進2 村上茂樹3

所属機関: 1前厚生省社会局 2沢内村国民健康保健沢内病院 3茨城県衛生部保健予防課

ページ範囲:P.589 - P.591

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「フィランソロピー」
 わが国民は,流行語が好きだけれど,最近の流行語はメセナとフィランソロピーだそうである.いずれも舌を噛みそうな,耳慣れない言葉だが,企業の社会的貢献が,このように多くの人々の関心を呼ぶようになって来たことは喜ばしい.
 企業の社会的貢献というと,1%クラブや6冠イベントのように,企業利益の一部を,社会福祉や保健・医療の分野に寄付をしていただく形のものを思い浮かべがちである.しかし,このフィランソロピー活動は,もう少し積極的な意味を持つもののようである.われわれ個人が,医師であったり,弁護士であったり,商社の社員であったりと,その本業の上で,社会的に有用な活動をする面ともう一つ,地域社会での一員として,子供会活動に参加したり,街のお祭りの企画に加わったりという,市民としての面を持つように,企業もまた,良き企業市民として,企業が属する社会の一員としての活動を持たねばならないという理念に基づくものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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