icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生55巻9号

1991年09月発行

文献概要

エスキュレピウスの杖

(18)平家・海軍・国際派

著者: 麦谷眞里1

所属機関: 1WHO本部

ページ範囲:P.654 - P.655

文献購入ページに移動
1.平家・海軍・国際派
 見た目が格好良くて,かなりのところまで順調だが,結局は天下を制することのできない典型が,この三者だそうである.誰が言い出したのかは知らないが,言い得て妙で,通説になっている.平家・海軍の両者については,私よりもっと専門家が大勢いらっしゃるし,もとより私には語る資格がないので,ここでは話を三番目の「国際派」に絞ることにする.少し前までは,民間企業の国際派は,海外駐在が長く,一時は日本に帰って来ても,やがて再び海外勤務が巡ってきて,そうこうしているうちに,本社の役員人事から外れてしまう,というパターンを指していた.もちろん本社の社長にはなれなかった.こういう人たちにも二種類あって,自ら望んでそうなった国際派と,何となく人事異動のめぐり合わせで,気がついたら国際派と呼ばれていた,という人もいる.一方,役人は,そもそも外交官を除けば,もともとが国内行政指向であるから,国際派なるものは,存在しないか,してもきわめて少数派であることが多かった.民間でも役所でも,あまり国内の仕事から離れていると,感覚が鈍り,人脈も育たず,結局使いものにならなくなってしまう,という風潮があった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら