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文献概要
保健婦活動—こころに残るこの1例
夫婦愛に支えられた在宅ケアの思い出
著者: 今西浩美1
所属機関: 1奈良県健康対策課
ページ範囲:P.656 - P.656
文献購入ページに移動O江さんとの出会いは,町ヘルパーからの紹介を受け,朝夕の冷えこみがこたえるようになった秋の日に訪問した時から始まる.O江さんは,10年前より脊髄小脳変性症のため,悪化しては入退院を繰り返し現在に至っている.その時は,夫と事情があって別居生活をしており,公団住宅で比較的移動に便利な1階に住んでいた.この頃の状態は,膀胱障害のために自立排尿が出来ず,補助具によって排尿を行うことや,物につかまりながらゆっくり歩くことに不便を感じていたが,買物や食事など日常生活はなんとか自立していた.しかし,寒くなるにつれて状態が悪化し,歩行困難をきたしてきた.
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