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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生55巻9号

1991年09月発行

文献概要

保健行政スコープ

献血血漿と血漿分画製剤

著者: 大井田隆1

所属機関: 1厚生省大臣官房政策課

ページ範囲:P.663 - P.665

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●はじめに
 わが国の血液事業(血液を集め医療機関へそれを供給するシステム)は,昭和39年の米国のライシャワー大使が輸血後肝炎を発症したことによって,いわゆる“売血”から“献血”へ切り替ることができた.同大使は暴漢に襲われ負傷し,その治療のために輸血を行ったところその血液から肝炎に感染し,当時,大きな国際問題にもなったのであった.そして同年8月には「献血の推進について」の閣議決定がなされ,献血運動が盛り上がり,ようやく昭和49年に全血,成分製剤(血液を赤血球,血小板,血漿などに分けて作ったものを成分製剤という)はすべて国民の献血をもとにした血液事業によって供給するようになった(図).
 昭和50年代に入ると図の血漿分画製剤(血漿の中に含まれるタンパク質を分けて製剤にしたもので,大きくはアルブミン,グロブリン,血液凝固因子各製剤になる)が急激に使用されるようになったのである(表).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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