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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生56巻11号

1992年11月発行

文献概要

特集 小児成人病の予防

小児期からの成人病予防への公衆衛生的アプローチ

著者: 竹内宏一1

所属機関: 1浜松医科大学公衆衛生学

ページ範囲:P.755 - P.758

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〔意義〕
 小児期からの成人病についてはすでに検討されているが1,2),公衆衛生面から取り組むことは,2つの点で大きな意義がある.1つは,生涯保健であり,もう1つは地域保健である.現在,生涯保健支援システムが種々試みられているが,それを構築する場合,文部省が主管する学齢期における健康管理システムをどう組み込むかが,難関の1つである.それに対して,この学齢期からの成人病予防の取り組みは,大きな先行的役割を果たすものといえる.現在,3歳児検診によって判定された肥満傾向児に対して,肥満予防教室が開催されつつある.確かに,これも有益ではあるが,子ども自身によるライフスタイルの確立ということからみても,小学校,中学校時代における取り組みが最も重要であることはいうまでもない.
 つぎに,地域保健との関連を述べる.当然のことではあるが,学齢期の子どもといえども,子どもは学校の子であるとともに地域の子でもある.本主題を進展するに際して関与する職種は,保健婦と養護教諭,保健所栄養士と学校栄養職員や在宅栄養士,健康運動指導士や学校の体育教諭や社会体育関係者,他のボランティアの人々など,従来の地域保健活動には見られなかった関係が成立する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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