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研究
わが国における保健医療計画の基本的問題についての検討(その1)—計画とは何か
著者: 中俣和幸1 郡司篤晃2
所属機関: 1鹿児島県屋久島保健所保健衛生課 2東京大学医学部保健学科保健管理学
ページ範囲:P.776 - P.781
文献購入ページに移動わが国では,都道府県ごとの「(保健)医療計画の見直し」,二次医療圏ごとの「地域保健医療計画の作成」というものが現在行われており,これらに共通の要素は,「保健医療計画(HealthPlanning)」である.さらに,「老人保健福祉計画の作成」と,世はまさに「計画」ばやりである.すなわち,保健活動や保健行政を展開する一つの手段として,「計画」という手法を取り入れようとしているのである.しかしながら,これまで,必要的記載事項に関する「二次医療圏の設定」や,それぞれの二次医療圏ごとの「必要病床数の算定」について,論じている文献は散見されるが1〜6),保健医療計画というものを,特に「任意的記載事項」について,その根幹ともいうべき「計画」という概念で整理して考察したものは極めて少ない7).
筆者は平成2年度に,国立公衆衛生院での研修テーマとして「保健医療計画」を取り上げた.具体的には①文献的研究を基に,「計画の概念で整理した保健医療計画」について考察した.また,わが国では,保健医療計画の策定の任を公が持っているという現状から②「行政と計画」についても考察を加えた.
今回,その一部を再編集し,今号と次号の2部構成で掲載する.
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