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C型肝炎の疫学と予防
著者: 吉澤浩司1 田中純子1 長神英聖2 水井正明2
所属機関: 1広島大学医学部衛生学教室 2広島県赤十字血液センター
ページ範囲:P.846 - P.850
文献購入ページに移動わが国では1989年11月より,輸血後非A非B型肝炎の予防を目指したC100-3抗体測定による供血者血液のスクリーニングが日赤血液センターによって導入された.
このことは,わが国の輸血後肝炎の発生率を大幅に減少させる1)とともに,その後のC型肝炎の研究を推進する原動力となるという大きな副次的効果をももたらした.
1992年2月からは,その後の研究の成果をふまえて,いわゆる第2世代のHCV関連マーカーの測定系(HCVPHA法)2)が供血者血液のスクリーニングのために新しく採用され,輸血後肝炎の発生率はさらに減少することが期待されるとともに,C型肝炎の疫学についても,その全体像をより鮮明な形でとらえることが可能になりつつある.
本稿では与えられた主題に従って,これまでに明らかになった事項について述べてみたい.
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