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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生56巻12号

1992年12月発行

文献概要

保健行政スコープ

住環境におけるアレルギー疾患対策

著者: 大井田隆1

所属機関: 1厚生省生活衛生局企画課

ページ範囲:P.884 - P.885

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1.はじめに
 徒然草の中で兼好法師は「住宅は夏向きに作るべきである」と記しているが,なかなかこの言葉は味わい深いものと思えて来る.日本の気候は欧米先進国とは違って,夏の高温多湿は熱帯並みである.当然のことながら,このことは住宅内に発生し,アレルギーの原因となるダニやカビを増加させてしまうのであるが,近年の気密性の高い住宅は(特にマンション),ダニやカビの巣になるようで,古い昔の開放型住宅に住んでいたころとは違った問題が現在起こっている.このような意味からも兼好法師の言葉は実によく,現在の住宅問題を言い表している.
 しかしながら,今さら昔のように開放型住宅が増えるとも思えない.やはり,気密性の高く,保温性のある住宅は一度知ったら忘れられないものであり,特に老人には夏の暑さや冬の寒さは大変である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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