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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生56巻2号

1992年02月発行

文献概要

研究ノート

東京都の長期間の死亡率データから得られる構成要素について

著者: 牧野国義1

所属機関: 1東京都立衛生研究所環境保健部

ページ範囲:P.126 - P.131

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◆はじめに
 昭和63年のわが国の死亡率は人口10万人対で650,東京都は572で,47都道府県中,下から6番目であった.現在死亡率の情報は,毎年または毎月の単位で死因や属性で分類して報告され,死亡原因の解明や,対策などへの重要な基礎情報となっている.この死亡率を時間軸でとらえた場合,偶然の出現値としてより,過去からのトレンドや期待値,超過死亡などの構成要素が複合した値として考えた方が適切であろう.しかしながら,従来の時系列解析では,死亡率は時間の関数として扱われ1〜3),トレンドや季節指数以外は,一般に死亡率の構成要素に分類して検討されることがなかった.また,これらについても,死亡率自体から算出されるため,不定期の要因による死亡増加があると,直接その影響を受け,あたかも自然変動であるかのごとき印象を与えた.これは上記の死亡率の性格を考慮すると不正確である.そこで,比較的簡便に死亡率をいくつかの構成要素に分類する方法や,東京都の主要死因死亡について適用した結果,およびその特徴を検討し,併せて,構成要素の精度について従来の観察手法と比較検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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