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特集 保健医療計画における地域精神保健システム
医療計画の中での地域精神医療
著者: 多田羅浩三1
所属機関: 1大阪大学医学部公衆衛生学
ページ範囲:P.255 - P.258
文献購入ページに移動改正された昭和60年の医療法では,周知のとおり各都道府県において医療計画が策定され,計画では二次医療圏が設定され,各医療圏ごとに一般病床について必要病床数が公示されることが定められた.これは人々の医療の形に一定の区域を設定することによって,地域における計画的で,多様かつ質の高い医療資源の成長を目指したものであるとみることができる.
二次医療圏では,原則として入院医療の需要に対応することとし,あわせて健康増進から疾病の予防,治療,リハビリテーションにいたるまでの包括的な医療の供給体制が確保されることが期待されている.
精神分裂病に限らず精神科の疾患の多くは,日頃の疾病の管理は日常生活の営みと切り離すことができないものである.しかし現在の医療法下では,精神病床については二次医療圏ではなく,都道府県の区域ごとに必要病床数を算定することとされている.
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