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研究ノート
生活行動の定量的評価方法の開発
著者: 木村朗12
所属機関: 1元琉球山学大学院 2現大阪大学医学部附属病院理学療法科
ページ範囲:P.432 - P.437
文献購入ページに移動個々の人間の生活行動と疾病の罹患傾向の間に強い関連が存在することは,これまでにいろいろなデータで示されている.また,生活習慣が死亡率を変化させることも,データで示されている.
生活行動の把握は,健康の保持・増進やリハビリテーションといった保健活動にとって必須である.しかし,いずれも生活行動を分類し,習慣の有無と,それらの関連を調査した調査研究が主であった.行動を運動学的に分類した上で算出された各行動の所要エネルギー消費量といった量的側面と,疾病や健康状態の関係を研究したものは少ない.最大の壁は,従来,生活行動を定最化するためには,大量な時間と計算が必要であり困難を生じていたためと考えられる.
そこで筆者は,近年,発達普及の著しいコンピュータを利用し,大量の時間と計算の所要を排除し,個人や集団の健康管理に応用可能なデータを迅速に算出し,評価するための方法の開発を試行している.方針として,マニュアルを必要とせず,対話型で,コンピュータに初めて触れる者でもやさしく操作できるシステムの開発を進め,今回,新しい評価方法の開発を行った.
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