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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生57巻10号

1993年10月発行

文献概要

特集 地域保健をどうすすめるか—保健所長はこう主張する

健康診査事業における連携

著者: 土井光徳1

所属機関: 1高知県土佐山田保健所

ページ範囲:P.714 - P.717

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■はじめに
 急速に進行する人口の高齢化に伴い,国,都道府県,市町村は保健事業においても,新たな展開を必要としてきている.
 感染症予防において大きな役割を果たした保健所においても,住民の疾病構造の変化とともに脳卒中,虚血性心疾患,がんをはじめとする成人病の予防が亜要な課題となった.特に,全国的には昭和58年の老人保健法の施行以後,保健所,市町村は成人病の予防に力を注いできた.今後,高齢化の進行とともに保健所は市町村,医師会と連携を保ちながら,市町村における成人病予防対策を発展させるよう協力し,一層の予防効果が得られるよう努力すべきである.一方,国は市町村における保健センターの設置を義務づけ,高齢社会にも対応できる保健サービスを充実することをねらいにしている.
 保健サービスは赤ちゃんから高齢者までのすべての住民を対象としており,当然のこととはいいながら,サービスの質の向上を目指さなければならず,そのために,市町村,県が役割をいかに分担するかが極めて重要であるが,その際,各地の特性に応じた対応が可能となるよう,国の広い視野からの配慮を期待する.保健サービスには極めて多くの種類があるが,ここで述べるのは健康診査事業についての私見である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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