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特集 健康スポーツ科学の展開
エアロビックダンスと健康スポーツの推進
著者: 星永1
所属機関: 1埼玉県立衛生短期大学
ページ範囲:P.841 - P.845
文献購入ページに移動近年,健康に対する国民の認識はかつてないほどの高まりをみせている.この健康ブームに伴って健康科学に対する理解も深まってきた.その中で従来,身体を通しての美の表現であり,他のスポーツとは異なる性質をもつとみなされていたダンスも,トレーニングとしてのダンスという新しい領域を確立し,健康・体力づくりのための運動プログラムに取り入れられるようになってきた.それはK.H.Cooperのエアロビクス理論に基づき,1969年にJ.Sorensenが考案したエアロビックダンスである1).日本には1981年に紹介され,運動種目としての歴史は浅いが,その普及はめざましく,実施者は400万〜500万人にも及ぶといわれている.この理由には,ダンスの豊富な動作を利用して,かなりの努力を要するトレーニングも音楽に合わせて,飽きずに楽しく運動が行えるという他のスポーツにはない特徴を持つためであろう.
ところで,健康的な生活を送るためには生涯にわたって運動を行い,体力の維持増進に努めることが必要である.しかし,本学の女子学生を対象に健康に関する調査を行ったところ,体育の授業以外に運動を行っていない者が8割以上おり,学生の運動不足が目立った.
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