文献詳細
保健活動—心に残るこの1例
文献概要
小柄でおしゃべり好きで明るいが,エネルギーにあふれ,まわりを振り回す83歳の脳血管性痴呆症のIさんと,自分自身も狭心症を患いながら,いつもきちんと家事をこなし,Iさんを手厚く介護する88歳の夫が社会資源の有効活用により,在宅で安定した生活が維持できているので紹介したい.
Iさんは早くに両親を亡くし,高等女学校を中退後大蓮に渡った.そこで救世軍に入隊していた夫と知り合い結婚する.終戦後,内地に引き揚げ,会社員となった夫は几帳面で堅苦しく,Iさんはいつもピリピリして暮らしていたようである.痴呆症状が現れたのは昭和60年頃からで,一時期寝たきりで失禁状態になったこともあったが,夫の献身的介護により歩行できるまでに回復してきた経過がある.
Iさんは早くに両親を亡くし,高等女学校を中退後大蓮に渡った.そこで救世軍に入隊していた夫と知り合い結婚する.終戦後,内地に引き揚げ,会社員となった夫は几帳面で堅苦しく,Iさんはいつもピリピリして暮らしていたようである.痴呆症状が現れたのは昭和60年頃からで,一時期寝たきりで失禁状態になったこともあったが,夫の献身的介護により歩行できるまでに回復してきた経過がある.
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