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調査報告
老人健診(基本健康診査)中の肝機能検査,とくにγ-GTPについて
著者: 板野龍光1 吉岡秀起1 北岡孝1 高山暁美2
所属機関: 1奈良市医師会 2奈良市衛生課
ページ範囲:P.357 - P.360
文献購入ページに移動奈良市では老人保健の事業開始以来,基本健康診査は奈良市医師会が受託,毎年9,10,11の3カ月間に市内の各医療機関で健診が行われ1),都市部としては受診率が高く2),近年40%以上の水準を維持している.
老人保健法の実施当初,癌を除く健康診査は,一般診査とその結果を踏まえての精密診査に分かれ,前者には問診・理学的検査,血圧測定,検尿が含まれていた.その後,老健事業は量的拡大ばかりでなく質的充実にも目が向けられ,昭和60年からは一般診査の中にGOT,GPT,総コレステロールが必須項目として組みこまれ,昭和62年以降の第2次計画では,一般診査と精密診査が基本健康診査に一本化された.さらに平成4年度からの第3次計画では,新たにγ-GTP,中性脂肪,HDLコレステロール,クレアチニンの4項目が基本健康診査に追加されている.奈良市ではこのうち,γ-GTPと中性脂肪を先行実施しているので,今回はγ-GTPを中心に,基本健康診査としての肝機能検査について述べる.
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