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原著
健康の重視度,保健行動および健康状態の構造解析—“健康づくり推進事業”地域の婦人を対象として
著者: 佐藤元1 荒記俊一1
所属機関: 1東京大学医学部公衆衛生学教室
ページ範囲:P.427 - P.433
文献購入ページに移動1)健康の重視度と保健行動の間には,限られた項目でのみ有意な関係が認められ,30代の節煙と20代の節酒行動について,健康重視度が高い群に実行者の割合が少ないという傾向が認められたが,多重有意性検定の結果,これらの傾向の有意性は否定された。2)健康重視度と体調の間には,40歳代で,健康重視度の高い群のほうに体調がよい者が多いという関係がみられた。3)持病と健康重視度との間には,全体として,疾患のない群に健康を重視する者が多いという傾向が認められた。4)保健行動と体調の間には,保健行動を行っている群のほうが,体調が良い者が多いという関係がみられた。保健行動の種類により,体調との関連の有意性が強いと考えられるものと,弱いと考えられるものがみられた。
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