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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生57巻6号

1993年06月発行

文献概要

原著

健康の重視度,保健行動および健康状態の構造解析—“健康づくり推進事業”地域の婦人を対象として

著者: 佐藤元1 荒記俊一1

所属機関: 1東京大学医学部公衆衛生学教室

ページ範囲:P.427 - P.433

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 宮城県の11市町(主として農業地域)で行われた婦人の健康づくり推進事業への参加者のうち,20歳以上6,045人の婦人に対するアンケート調査結果をもとに,健康の重視度・保健行動・健康状態の間にどのような関係があるかを検討した。主な結果は以下のとおりであった。
 1)健康の重視度と保健行動の間には,限られた項目でのみ有意な関係が認められ,30代の節煙と20代の節酒行動について,健康重視度が高い群に実行者の割合が少ないという傾向が認められたが,多重有意性検定の結果,これらの傾向の有意性は否定された。2)健康重視度と体調の間には,40歳代で,健康重視度の高い群のほうに体調がよい者が多いという関係がみられた。3)持病と健康重視度との間には,全体として,疾患のない群に健康を重視する者が多いという傾向が認められた。4)保健行動と体調の間には,保健行動を行っている群のほうが,体調が良い者が多いという関係がみられた。保健行動の種類により,体調との関連の有意性が強いと考えられるものと,弱いと考えられるものがみられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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