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特集 地域歯科保健
大阪府における歯科保健活動
著者: 今西秀明1
所属機関: 1大阪府環境保健部保健予防課
ページ範囲:P.543 - P.547
文献購入ページに移動歯科の2大疾患といわれているう蝕(むし歯)と歯周疾患(歯槽膿漏症等)は生活習慣病といえ,慢性で蓄積性,不可逆性の疾患である.また,3大疾患とした場合に加えられる不正咬合も,そのほとんどが食生活を中心とする日常生活習慣によって起因するといっても過言ではない.
大阪府では,これらの疾患の大部分が日常的なケアにより予防可能であることに鑑み,さらには,3大疾患の他にも顎関節症,摂食・咀嚼機能障害,口腔粘膜疾患,口腔領域の腫瘍なども,公衆衛生の視点から注目し,歯科保健事業のターゲットとして取り上げることを目指して,生涯を通じた歯科保健活動の推進を図ることとした.社団法人大阪府歯科医師会の協力を得て,昭和63年度より平成4年度まで,当面の5カ年計画として,「生涯歯科保健推進事業」を実施した.
本事業は,現在実施されている主な歯科保健事業が,厚生省—保健・福祉主管部局,文部省—教育委員会,その他,労働衛生主管部局などの行政管轄別に実施されてきたために,相互の有機的連携や一貫性が十分ではないとの認識のもと,各歯科保健事業の現場で中心となって活躍頂いている大阪府歯科医師会の先生方に委託して実施したものである.
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