icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生57巻9号

1993年09月発行

文献概要

特集 地域におけるターミナルケア

末期医療に臨む医師のあり方

著者: 千原明1

所属機関: 1聖隷三方原病院・ホスピス

ページ範囲:P.610 - P.613

文献購入ページに移動
◆はじめに
 これまでの医療のあり方の中では,あまりにも患者の意思・意見がないがしろにされ,医師・医療者主導のいわば一方的な医療行為が通例であった.しかし,一般市民生活の場における人権意識の芽生えとともに,医療の中においても,患者の権利意識が次算に育つところとなったが,とりわけ,すべての人間が必ず出会う問題であり,また最も人間的な要素に富む終末期医療において,人間性の回復が主張されるに至ったと思われる.終末期における医療のあり方が反省され,ここに真に人間的な温もりのある医療が展開されることによってはじめて,すべての医療現場における人間性の回復,患者の権利の回復が可能になるものと考える.
 本稿では終末期医療における医師のあり方について述べるが,ここに書かれたことはすべての医師に要求される多くの共通点を有していると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら