icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生58巻1号

1994年01月発行

文献概要

視点

世界の保健・医療を取り巻く情勢と今後のWHOのポリシー

著者: 中嶋宏1

所属機関: 1世界保健機関

ページ範囲:P.1 - P.2

文献購入ページに移動
【保健医療の現状】
 1978年に「西暦2000年までに世界の全ての人々に健康を」というアルマ・アタ宣言が採択されて以来,15年が過ぎ,西暦2000年まであと残すところ,6年となりました.WHOの提唱し続けてきた「Health for All」という言葉はすでに世界各国に定着し,その実現のために,多くの国々,人々は地道な努力を続けてきています.その具体的な成果として,世界の保健指標に改善がみられています.例えば,乳児死亡率は1970年には出生1,000対97であったものが,1990年には65に低下し,同期間における平均寿命は57歳から64歳へと伸びています.一方,発展途上国における住民のプライマリ・ヘルス・ケアや清潔な水へのアクセスの向上といった,社会的な面での改善も認められています.
 WHOの事業についても,この間に多くのことが成し遂げられています.予防接種拡大計画(EPI)の推進により,現在では全世界の80%もの子供たちが6種のワクチン接種を受けられるようになり,このうちポリオについては西暦2000年までにはその根絶が期待できるようになっています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら