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特集 水と公衆衛生
新しい水の可能性について—機能水の公衆衛生への応用とその将来展望
著者: 浦田純一1
所属機関: 1機能水研究振興財団
ページ範囲:P.755 - P.758
文献購入ページに移動地球は水惑星と呼ばれ,その表面の70%以上は海洋でおおわれている.生命は海洋から発生し,人体の2/3は水によって占められ,その20%を失うと生命に危険であるという.したがって水の問題は,公衆衛生の基本的な命題として最初に取り組むべきものであり,かつ,今後とも永遠に対面していかなくてはならない問題である.すなわち,良質で豊富な飲料水の確保,そのための汚水の処理から始まって,工場排水の浄化,ひいては公害防止,ついには環境保全,地球環境問題と発展し,人類生存の問題として騒がれるに至っていることは,諸賢のご承知のとおりである.
このように水は,人類はもちろん,すべての生物にとって不可欠であるが,そのわりには水の本質に関してはあまり研究されてこなかったといえよう.幸い近年の物理化学等の進歩に伴って,水の性状および機能について次々と新しい事実が明らかにされ,あらためて水の生物に対する意義を見直すとともに,その効用を新しく展開することが期待できるようになってきた.
新しい水の研究としては,超純水や重水などの例があり,すでにこのような水は電力産業や半導体産業,あるいは医薬産業などに応用されている.
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