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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生58巻11号

1994年11月発行

文献概要

特集 水と公衆衛生

オゾン・活性炭処理による浄水システム—阪神水道企業団の現状

著者: 上田朔朗12

所属機関: 1(財)阪神水道企業団 2水質試験所

ページ範囲:P.775 - P.778

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◆はじめに
 自然の豊かさを強調するために,名水,湧水をそのまま飲んでいるテレビの場面が多い.そこまでグルメを求めたいのか.水温10℃前後で飲めば大体の水はおいしく感ずるものである.湧水がそれほど安全であるのか? 風土病・寄生虫の問題等を考慮せずに無塩素で飲んでいる姿を見ると,自然の恐ろしさを本当に知っているのだろうかと思えてならない.
 水道水は塩素入りの毒水,浄水場が発ガン性物質(トリハロメタン等)の発生工場のようにいわれている.塩素は毒ガスであるが,人類の文化的な生活を保持する宝物でもある.明治初期の海岸都市のコレラ発生等を考え合わせる時,これほど役に立つ消毒剤はない.しかし,水に有機物が多く含まれている時,トリハロメタンが生成したり,味を悪くして問題視されている.
 この現状を水道サイドで解決しようとしたのが,高度浄水システムである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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