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特集 水と公衆衛生
販売水の特性と課題
著者: 田中収1
所属機関: 1大月短期大学
ページ範囲:P.783 - P.786
文献購入ページに移動地球「ガイア」が誕生してから45.5億年,悠久の時の流れ,長い時間的変化と広大な空間の中で,大地は絶えず変動し続け,海を誕生させ,山や川や湖を形成し,生命を育み,世界の隅々まで,実に,個性溢れる多様性のある大自然を形作ってきている.この,個々の風土の特性を有する様々な水が世界中に存在し,現在多様性あるミネラルウォーターとして利用されてきている.
日本のミネラルウォーターの国内消費量は,昭和61年,約7万キロリットル,63年,約9万キロリットルと微増していたが,平成元年約12万キロリットルと増えはじめ,平成2年,約18万キロリットル,同3年,28万キロリットル,同4年,35万キロリットル,同5年には,42万キロリットルと急増し,7年間で8倍の国内消費量となっている.本年(平成6年)の夏は,猛暑と水不足で,どのメーカーもフル操業,ボトルが間に合わないのが現状である.水質汚濁,グルメブーム,健康志向等による水ブームは当分続く可能性がある.ここでは,健康にとって最も大切な水問題の一つ,販売水についての概要と筆者の考えを記したいと考える.
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