icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生58巻3号

1994年03月発行

文献概要

特集 地域開発と公衆衛生—地域活性化の論点と戦略

地域経済学からみた公衆衛生の諸問題

著者: 田中一盛1

所属機関: 1埼玉大学経済学部

ページ範囲:P.165 - P.167

文献購入ページに移動
◆はじめに
 経済学,地域経済学の立場から,「公衆衛生と経済発展」,「地域開発と公衆衛生」との関係を,地域活性化の論点と戦略という点に配慮しながら,若干のポイントについて試論を展開してみよう.
 「公衆衛生と経済発展」,「地域開発と公衆衛生」という課題は,経済学の発想においては珍しく,問題は多岐にわたり,極めて論じにくいテーマであるが,若干の論点に絞りかなり自由に論ずることにしたい.
 経済学の立場からみて,地域発展あるいは地域開発のメカニズムは,概略,次のように説明される.地域における何らかの設備投資は地元住民に雇用機会を創出し,一方で所得創出効果を発揮すると共に,製品が生産されるという生産力効果を発揮し,地域の活性化をもたらす.これが,投資に基づく地域活性化の経済学的論理である.山紫水明であるとか,臨海地であるとか臨空港地であるとか,いろいろな地域特性に対応して,企業誘致,工場誘致あるいは最近では大学誘致,あるいは病院誘致などのプロジェクトが立案計画され,一村一品運動のような形で,地域おこし,村おこし,町おこしが計られる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら