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特集 地域開発と公衆衛生—地域活性化の論点と戦略
地域経済学からみた公衆衛生の諸問題
著者: 田中一盛1
所属機関: 1埼玉大学経済学部
ページ範囲:P.165 - P.167
文献購入ページに移動経済学,地域経済学の立場から,「公衆衛生と経済発展」,「地域開発と公衆衛生」との関係を,地域活性化の論点と戦略という点に配慮しながら,若干のポイントについて試論を展開してみよう.
「公衆衛生と経済発展」,「地域開発と公衆衛生」という課題は,経済学の発想においては珍しく,問題は多岐にわたり,極めて論じにくいテーマであるが,若干の論点に絞りかなり自由に論ずることにしたい.
経済学の立場からみて,地域発展あるいは地域開発のメカニズムは,概略,次のように説明される.地域における何らかの設備投資は地元住民に雇用機会を創出し,一方で所得創出効果を発揮すると共に,製品が生産されるという生産力効果を発揮し,地域の活性化をもたらす.これが,投資に基づく地域活性化の経済学的論理である.山紫水明であるとか,臨海地であるとか臨空港地であるとか,いろいろな地域特性に対応して,企業誘致,工場誘致あるいは最近では大学誘致,あるいは病院誘致などのプロジェクトが立案計画され,一村一品運動のような形で,地域おこし,村おこし,町おこしが計られる.
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