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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生58巻5号

1994年05月発行

特集 健康都市

リバプールにおける先駆的な健康都市プロジェクトの展開

著者: 中村桂子1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部公衆衛生学教室

ページ範囲:P.323 - P.326

文献概要

◆はじめに
 リバプールは,世界保健機関(WHO)の健康都市プロジェクトの発足当初の11のプロジェクト都市のひとつとして,斬新な健康都市政策を具体的に展開し,ニュー・パブリック・ヘルスの理論的支柱を軸に,世界の諸都市の健康都市運動を牽引する役割を果たしてきた1-4).それは,WHOが掲げる「西暦2000年までにすべての人に健康を」の目標を達成するために,ヨーロッパにおける38の地域目標5)に基づき,具体的に都市のレベルで取り組むべき課題を明らかにし,オタワ憲章6)にうたわれたヘルス・プロモーションを実践する手順を示すプロセスであった.
 リバプールにおける健康都市プロジェクトの発展に関して特筆すべき点は,次の4点である.まず,リバプールは,19世紀のパブリック・ヘルス・ムーブメントの経験を活かすことにより,ニュー・パブリック・ヘルス・ムーブメントを効果的に展開することができたことである.第2に,構造不況のために様々な悪条件に直面しているにもかかわらず,それらを克服して健康都市プロジェクトを実践していることである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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