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特集 母子保健と福祉
母子保健福祉の実践—八千代助産院の活動
著者: 神谷整子1
所属機関: 1八千代助産院
ページ範囲:P.473 - P.476
文献購入ページに移動“助産院”という名前が地域のあちこちから消えて久しい年月が経つが,最近また少しずつ耳にされてはいないだろうか.“八千代助産院”という名称からか,「どこに在るのですか」とよく聞かれ,「東京の千代田区富士見という場所にあり,駅でいえば飯田橋から,歩いて4〜5分の所です」と答えると,「へぇ,そんな所にあるのですか」と驚かれるのが常である.きっと東京のど真中に助産院がまだあったのかという感じなのだろう.
“八千代助産院”は個人で開業している助産院ではなく,(財)東京都助産婦会館という財団法人の経営になっており,5階建てのビルの3階にある(写真1).院長を除いて5〜6人の助産婦(常勤・パート含めて)がローテーションを組んで業務を行っており,他の職員は事務員1人(パート),調理2人(常勤・パートが交代で),掃除1人である.周囲は会社や学校のビルが建ち並び,物価も決して安いとはいえない.住民も減少する一方なので,幼稚園や小学校も統廃合されている地域である.
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