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公衆衛生医師—その現状と課題 座談会
これからの公衆衛生活動(2)
著者: 高山佳洋1 日高良雄2 星旦二34 中村好一5
所属機関: 1大阪府門真保健所 2宮崎県都城保健所 3東京都立大学 4都市研究所 5自治医科大学公衆衛生学教室
ページ範囲:P.121 - P.126
文献購入ページに移動中村 今,住民の中に出向いて事業を展開するという話がありましたが,今後は公衆衛生の行政施策あるいは活動を行っていくに当たっては,住民参加ということが一つのキーワードになると思います.従来の保健所にも保健所運営協議会という組織がありましたが,一般論として多くの保健所でこれは形骸化しているのではないかと私は理解しています.そういった組織の活用方法も含め,住民参加の活動をどのように進めていくのでしょうか.
高山 今回の地域保健法では「保健所運営協議会を設置することができる」となり,運営協議会の設置に関しては従来より後退した文章になっていますので,形骸化したことを追認しているような条文になったわけです.確かに現在のようなやり方は大いに改善しなければならないと思います.ただ,全く意味がないかというと,協議会のメンバーのような立場の人たち,地域の有力者,政治家,あるいは市町村長さんなどに地域の保健問題をきちんとプレゼンテーションする場というのは絶対に必要だと思います.むしろ,そういう機会を増やすというか,収集した地域の保健情報やデータをきちんとプレゼンテーションする必要性は高まっていると思いますね.
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