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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生59巻3号

1995年03月発行

文献概要

特集 医療の機能分化と連携

病診連携のあり方

著者: 大道久1

所属機関: 1日本大学医学部病院管理学

ページ範囲:P.169 - P.172

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医師機能と病院機能
 病診連携は,病院と診療所という医療施設間の連携と理解されるが,より本質的には医師機能と病院機能の連携として捉えられるべきものと考えられる.診療所は医療法上の施設体系であるが,病診連携には診療所という施設における医療と病院との連携だけではなく,往診や訪問診療など在宅における医療と収容の場である病院との連携の重要性も増しているからである.医療を受ける者の居宅も医療の場であると考えられるようになり,在宅における医学的管理を専ら行う診療所医師も出現してきている.本稿では,このような新たな局面における病診連携のあり方を考えておきたい.
 さて,自山開業制により成り立ってきたわが国の医療において,医師は診療所を開業して自らの専門とする医療に直接取り組むことができた.一定数以上の病床を持ち,設備・機器を整備して病院となっても,外来には診療所の時と同様に多数の患者が来院して,その機能は相互に大いに重複していたと言うことができる.しかし,改めて診療所と病院の機能を社会的に区分しようとする方向が明確となってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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