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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生59巻6号

1995年06月発行

文献概要

連載 疾病対策の構造

廃棄物への対応—し尿

著者: 片山徹12

所属機関: 1(財)日本環境整備教育センター 2(財)産業廃棄物処理事業振興財団

ページ範囲:P.410 - P.413

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1.し尿をめぐる感染症,水質汚濁
 コレラは,19世紀を代表する最も衝撃的な伝染病であった.この病気は,水の汚染を通じて伝染するところに特色があり,その原因が患者や保菌者のし尿中のコレラ菌にあった.
 し尿は,人が摂取した水や食物が消化,吸収,代謝の過程を経て,その残渣として量的に尿5〜6回/日(1〜1.5l/日),大便1〜2回/日(100〜250g/日)となって排泄される.し尿中には未消化物として炭水化物,粗蛋白,粗脂肪が存在しているが,病原微生物および寄生虫卵を含む危険があること,有機質の腐敗性を有していること,硫化水素などの臭気物質を含有していることなどから,その処理をめぐっては先人の血のにじむ努力の積重ねと成果の上にたって今日を迎えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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