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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生6巻3号

1949年09月発行

文献概要

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海外News及び文献

著者: 早川

所属機関:

ページ範囲:P.185 - P.185

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D. D. T. 使用の危險性(Possible Hazzrds from the Use of D. D. T.)
 本春New York Post新聞にDr. M. S. Biskind氏論文としてD. D. T. の誤用によつては人體に危害を及ぼす危險があると述べ一大センセイションを呼び起した。Dr. Biskind曰く殺虫劑としてのD. D. T. は人類がかつてもつていた最大効果ある藥劑に相違ないがこのD. D. T. 使用が米國人特に子供を中毒しつつあると喝破した文献上既にD. D. T. 中毒として46例の報告がある。所謂Virus Xなる疾病はD. D. T. 中毒と同一なものでD. D. T. を濃厚に使用する人々の間に發生する。D. D. T. が或る濃度以上となると人間に中毒を起すことは確實である。以上の報告が1949年4月1日發表されてから米國の主だつた關係者は本件に再檢討を加うる爲め會議を開いた。農業省の研究によればD. D. T. は脂肪組織に沈着する傾向がある。そしてD. D. T. を撒布した草を喰した牛の乳に移行することが證明された。この爲め米國では4月1日以降養牛牧場でD. D. T. を使用することを禁止した。これは將來大きな問題となるであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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