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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生6巻5号

1949年11月発行

文献概要

論述 學校衞生特集

肢體不自由兒の療育

著者: 堤直溫12

所属機関: 1國立東京第一病院整形外科 2日本肢體不自由兒協會

ページ範囲:P.261 - P.263

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(1)
 肢體不自由兒とは高木憲次博士の定義によれば「四肢及び躯幹,即ち肢體の機能が不自由なだけでその智能は健全なもの」である。この定義で分かるように肢體不自由兒は智能は健全で,たゞその四肢が不自由なだけであるから,これに整形外科的治療をつくし,且つこれを適當に教育するときは生業能力を護得出來るのである。こゝに肢體不自由兒療育の根本觀念が存するのである。
 昔は不具という言葉が一般に使われ,不具は治らないとなつていて,從つて不具者は全く日蔭の生活を送る状態にあつた。然るにその後,整形外科學の進歩により,從來不治の烙印をおされていた不具者に對して幾多の新しい治療法が續々と現われ,今日に於ては不具は治療出來るという段階に到達している。それと同時に,治らないもの,悲慘なものという感じを受ける不具という言葉を廢して,高木博士の提唱によつて,今日では肢體不自由兒という言葉を使うようになつた。兒童福社法にも肢體不自由兒という言葉を用いている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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