icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生60巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 生活をささえる防災計画—阪神・淡路大震災の教訓

災害にそなえる保健医療対策

著者: 北岡修1

所属機関: 1兵庫県西宮保健所

ページ範囲:P.263 - P.266

文献購入ページに移動
今回の地震に対する筆者自身の反省
 それこそ瞬刻に発生した大災害であった.それ自体,われわれの心底を震憾させるものであったが,それ以上に阪神間には地震なしとしていた自分自身の甘さに鉄槌をくだされた思いだった.しかも,その後「サリン事件」という無限の拡大性を秘めた人災が引き起こされるにいたっては,筆者は二重の衝撃を味わうことになった.
 数年以上にわたって続いている地球全体の異常気象,世界中の政情不安定,精神荒廃を思わせる数々の事件発生,「エイズ」問題あるいは歯止めのきかない自然破壊などから筆者は現代文明の崩壊が始まったと考えていた.それにもかかわらず,そうした問題の中に自己を埋没させず,自身および自身を取り巻く身近なところは無事として,危機状況は所詮他事(よそごと)として見ていた自分を発見し,強く反省させられたのだった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら