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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生60巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 感染症の新たな動向

食中毒(細菌およびウイルス)の動向

著者: 工藤泰雄12

所属機関: 1前 東京都衛生研究所微生物部 2現 杏林大学

ページ範囲:P.390 - P.393

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 周知のように,わが国における細菌性赤痢や,腸チフス・パラチフスといった消化器系の法定伝染病は,上下水道の整備など衛生環境の改善に伴い近年激減した.しかし,食品衛生上いわゆる食中毒として取り扱われる疾病,特に細菌に起因する食中毒は現在もその発生頻度が高く,依然無視できない存在である1).また,最近では冬期に発生する食中毒から小型球型ウイルス(small round structured virus:SRSV)が高頻度に認められ,その食中毒起因性が大きな関心事となりつつある.本稿では,食中毒として現在主体を占める細菌性食中毒を中心に,その発生状況など疫学的事項について概略を紹介してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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