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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生60巻6号

1996年06月発行

文献概要

連載 疾病対策の構造

癌の動きの考え方

著者: 倉科周介1

所属機関: 1東京都立衛生研究所

ページ範囲:P.410 - P.414

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 ほかのいくつかの疾患と同様,有効確実な回避手段がいまのところはないという認識から癌の対策は始まる.だから状況は20世紀前半の感染症対策に似ている.いや,考えようによっては,それよりも論理的には不確かな状況にあるといえるかも知れない.今世紀初頭には,少なくとも感染症の原因についての原理的な整理は終わっていたからである.今日の感染症対策も決して万全とはいえないが,それに匹敵するような明晰さと確実さを癌対策が備えるまでには,なお多くの曲折が必要であろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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