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連載 在宅高齢者ケアの支援システム—アセスメントとケアプランの試み・4
文献概要
障害をもつ高齢者を支援するとき,最も重要視することの一つに,家族の問題解決能力があり,ケア対象者の最も身近にいる家族の援助機能が,高齢者のケアの質を高めるうえで不可欠だと痛感している.同居している家族がいればどのような形で,また身近に家族がいる場合はどういう方法でケアに参加してもらえるかを検討することは当然なことである.しかし,現実的には必ずしも家族が介護の主体的役割を担っているわけではない.急激な経済の変化,女性の社会進出,個人の生活尊重など社会情勢の変化が家族の生活に及ぼす影響は大きく,家族機能を変化させている.核家族化が進み,高齢者同士がともに障害を持ちながら介護を行うことが珍しくない状況も見られる.家族そのものが変化し,揺れ動いている現状を理解してケア体制をどう整えて行くかを考えてみたい.
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