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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生61巻12号

1997年12月発行

文献概要

視点

これからの結核対策の方向

著者: 森亨1

所属機関: 1財団法人結核予防会結核研究所

ページ範囲:P.874 - P.875

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 某病院の看護婦たちの結核集団発生で1人が死亡するという「事件」に端を発し,結核の集団感染,院内感染,薬剤耐性結核などをキーワードとするメディア攻勢が目覚ましい.おりからの感染症ブームもあって「結核」が最近になくマスコミをにぎわしている.ある友人はこれを一種の「危機管理」の問題と評した.が,考えてみれば結核は年々3千人近い人の命を奪っており,4万人を越す患者を作り出しているのであり,いまさら「危機」かどうか.筆者にとっては多少の特異点はあるというものの,上の事例もこの数年来しばしば措置のお手伝いをしている集団発生,院内感染の一つである.「危機」は本来はメディアが醸し出したものであり,この問題はむしろ今の,そしてこれからはますます露わになるであろう結核問題のモデル,あるいは結核対策の重点施策の象徴としてとらえるべきだと思う.
 モデル・象徴たるわけをみてみると,まず結核発生の面から見れば.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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