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特集 介護保険制度の特質と論点
介護保険制度と医療—主として制度的な見地から
著者: 植松治雄1
所属機関: 1大阪府医師会
ページ範囲:P.313 - P.317
文献購入ページに移動現在,高齢化が進むなかで,人口の9.8%の70歳以上の老人の医療費が,国民医療費全体の30%以上を占めるに至ったという現実があり,老人医療費をさらに分析をしてみると,その多くの部分が収容医療に流れている(図1).その中身をさらに分析してみると,社会的入院が医療費を大きく押し上げている実態が明らかになり,国においてはこれをなんとかしていく必要があるとの考え方が出てきた.そこで考えられたのが,病床規制や療養型病床群であり,さらには,在宅医療という形で社会的入院をなんとか病院から押し出していこうとする考え方である.
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