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弘前市内幼稚園ならびに保育園の砂場のToxocara属線虫卵汚染状況
著者: 中村秀雄1 三田禮造1 尾崎俊寛2 神谷晴夫2
所属機関: 1弘前大学医学部公衆衛生学教室 2弘前大学医学部寄生虫学教室
ページ範囲:P.510 - P.513
文献購入ページに移動最近,犬・猫蛔虫による幼虫移行症の感染源の一つとして公園内の砂場における虫卵汚染が問題になり,注目を集めている4〜6).公園の砂場は,とくに幼・小児の遊び場所としてかけがえのないものであるが,しばしばイヌやネコの糞便によって汚染されており,感染能力のある犬・猫蛔虫卵を含んでいる可能性がある.また,砂場は不特定多数の幅広い年齢層の人々が使用する憩いの場でもあるので,寄生虫や細菌,その他の微生物などに対する衛生面での配慮は重要な問題である.今回,筆者らは弘前市内の幼稚園,保育園の砂場の犬・猫蛔虫による汚染状況を知る目的で調査した.それと同時に,これらの施設関係者が犬・猫蛔虫を含めた砂場の衛生・予防について,どの程度関心を持っているのかについてもアンケート調査を実施したので,その結果も集計した.
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