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特集 「感染症新法」下における予防活動
「感染症新法」の運用上の留意点—現行法下での対応も含めて
著者: 品川靖子1 橋本雅美
所属機関: 1東京都衛生局医療福祉部結核感染症課
ページ範囲:P.841 - P.844
文献購入ページに移動1997年に機能停止したが,東京都では都立荏原病院のキャンパスに「高度安全病棟」を設置していた.ラッサ熱をはじめとするウイルス性出血熱の患者が発生したときに備えて1979年につくられた病棟である.病院とは別棟で,設置当時には空気感染し極めて感染力が強いと考えられていたウイルス性出血熱の病原体を封じこめるために,ベッドアイソレータをはじめ,二重ドアの間には医療従事者のためのシャワー設備や陰圧設備が設けられた.平素は使われることはなく,患者発生時に各都立病院より精鋭の医師,看護婦,検査技師による診療班が編成されることになっていた.実際に使われたのは,1987年に「ラッサ熱再燃の疑い」患者が入院した一度だけである.この患者も結果的には,心のう炎の治療のため高度安全病棟から他の専門病院へ移り,手術を受けて救命された.
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