icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生62巻2号

1998年02月発行

文献概要

特集 成人病から生活習慣病へ

「生活習慣病」でよいのか—公衆衛生の研究者から

著者: 高橋恭子1 斎藤和雄1

所属機関: 1北海道大学医学部衛生学教室

ページ範囲:P.111 - P.113

文献購入ページに移動
 長期にわたって用いられてきた成人病という名称は,生活習慣病になると,その名称から受けるイメージにはいろいろな問題が生じると思われる.そもそも成人病という用語は欧米にはなく,わが国独特のものであった.成人病とは,一般に中高年期以降に多い慢性の非感染性疾患を総称した名称で,三大死因である悪性新生物,心疾患,脳血管疾患は三大成人病と呼ばれてきたことは周知のとおりである.成人病とされてきた疾患群には,この三大成人病の他に糖尿病,高血圧症,動脈硬化症,高脂血症など原因も治療法も多様な疾患が含まれており,これらの疾患が生活習慣病と総称されることになり,様々な影響を及ぼすことが考えられる.したがって,この改定が妥当であるかどうかの命題を検討するために成人病とその要因について述べ,考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら